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[PROFILE]
安原歯科医院 院長
日本口腔外科学会認定
口腔外科専門医
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感染性心内膜炎を患い、人工弁使用です。次回は銀歯をはずして虫歯があれば治療して、型取りの予定です。銀歯を外す際、麻酔をするかもしれないとも言われました。このような処置の場合抗生物質の事前投与は必要ないのでしょうか?
 はじめまして。
 33歳の時感染性心内膜炎(かかった原因は不明)を患い、人工弁使用です。
 10年ほど前に根の治療をした所が最近痛みが出て歯科に通い始めました。
 先生は丁寧なのですが抗生物質を極力使用されないようで、心臓のこともお話しているのですが次回の診察も薬は要らないと言われました。
 ちなみに初診で根の掃除、前回は根の中に薬を詰めたのと歯周検査(ポケットの検査?)機械による歯石取りをしました。
 次回は別の歯にかぶせてある銀歯をはずして(古いためサイズがあってないそう)虫歯があれば治療して、型取りの予定です。
 銀歯を外す際、麻酔をするかもしれないとも言われました。
 このような処置の場合抗生物質の事前投与は必要ないのでしょうか。
 素人なりに色んなhpを見たら、処置前投与と書いてあるのが多かったので心配です。
 前回は心臓外科医に歯科受診のことを話して、抗生剤をもらって服用しました(歯科医には話してません)。
 安原先生の場合はどのように対処されてますでしょうか。
 よろしければ抗生物質の種類(〜系とか)、服用期間などを教えて頂けたら幸いです。
 この点を除けば今の歯科医院で治療を続けていきたいのですが、Drにはどんな風にお話すれば感染に対する不安が伝わるでしょうか。
 長くなりましてすみません。
 よろしくお願い致します。

 安原歯科医院の安原豊人です。
 抗生物質の事前投与が必要だと考えます。
 感染性心内膜炎とはご存知のとおり、血液中にはいった細菌などが原因となり、心臓、大血管、弁に炎症を起こす病気です。
 感染症状として発熱、食欲低下、はきけ、頭痛、腹痛などを起こします。
 また心臓の中に「ゆうぜい」という病巣のかたまりかできると心不全、弁の逆流、塞栓症(脳梗塞・肺梗塞)などを合併しやすくなります。
 治療は抗生剤の長期大量投与をおこなうため、長期間の入院が必要です。
 時には心臓外科手術が必要となり、予防が極めて重要です。
 感染性心内膜炎の予防としては、むし歯や歯肉炎から菌が血液中にはいることが多いので、ふだんから歯磨きに注意し、むし歯が出来ないようにして、抜歯などの歯科処置の時には予防的に抗生剤を投与してもらいましょう。
 一般に感染性心内膜炎予防の抗生剤予防投与が必要な口腔内歯科処置は、抜歯、歯周外科手術、スケーリング(歯石除去)、ルートプレーニング、インプラント植立、歯牙再植、歯根端切除術、根尖孔外の歯内治療、骨膜下局所麻酔注射などです。
 反対に予防投与は不要と言われているのは、 充填処置、補綴処置、矯正装置の調整、口腔粘膜の局所麻酔注射(骨膜下注射は不可)、根管内の歯内治療、支台築造、ラバーダム、縫合糸の抜糸、印象採得、フッ素塗布、口内法によるX線撮影、乳歯の自然脱落などです。
 微妙なところですが、あなた様の場合は、スケーリングや、歯内治療(歯内治療で根尖外に細菌が出ないかどうかはわからないので)を行っているようなので、心臓外科の先生のおっしゃるとおり、予防投与が必要であると考えます。
 予防法(AHAの1997年の勧告に準ずる)は、標準法として、アミノペニシリン系のアモキシシリンというお薬を使います。 
 (初回)処置1時間前,AMPC 50mg/kg (最大2.0g) 経口,1回投与
 (追加)初回後6時間,初回の半量
 ペニシリンアレルギーの場合は、エリスロマイシンを、
 (初回)処置2時間前,EM 20mg/kg (最大1.0g) 経口,1回投与
 (追加)初回後6時間,初回の半量
 または、クリンダマイシンで、
 (初回)処置2時間前,CLDM 10mg/kg (最大300mg) 経口,1回投与
 (追加)初回後6時間,初回の半量
 ただ、適切な予防処置をしていても、感染性心内膜炎が起こることがあります。
 原因不明の発熱が4日以上続く場合、また、何週間も熱が出たり下がったりする場合には血液検査が必要です。
 心臓外科の担当医を受診してください。
 歯科の先生には、人工弁使用でハイリスク群であることを告げ、心臓外科の先生の処方に従って服用されてはいかがでしょうか?

 大変丁寧な回答ありがとうございました。
 実は今日8日治療をしてきました。
 治療を始める前に、出血があるといけないからとその場でケフラール1Capを渡され飲みました。
 虫歯が深かったらしくやや出血がありました。
 先生はその1回の服用でいいと言われたのですが、「出血があったから」と言って、なかば無理やり3日分もらいました。
 普通の心臓病でなく人工弁使用と伝えたつもりなのですが、先生の考え方で違うんでしょうか・・・安原先生のおっしゃるように、心臓血管外科の先生に処方してもらい、服用しようと思います。
 歯科の先生にも、また期間をおいて話してみます。

 >予防法(AHAの1997年の勧告に準ずる)は、標準法として、アミノペニシリン系の(中略)ただ、適切な予防処置をしていても、感染性心内膜炎が起こることがあります。
 原因不明の発熱が4日以上続く場合、また、何週間も熱が出たり下がったりする場合には血液検査が必要です。 心臓外科の担当医を受診してください。
 こちらも大変参考になりました。
 服用していれば絶対大丈夫というものでもないのですね。
 自分の身体に十分に注意を払っていきます。
 お忙しいところ本当にありがとうございました。

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医師
院長・安原豊人(日本口腔外科学会認定口腔外科専門医)
副院長・安原美香(日本矯正歯科学会認定医)
医師・清水 厳
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所在地
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〒673-0033 兵庫県明石市林崎町2-1-10
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